赤ちゃんから老人にいたるまで、人間の生活にとって住居の貧困はどのような形をとってどのような問題として出てきているかということを研究・提言している。居住権を脅かされているというなら、金をもらって引っ越せばいいではないかという意見もあるが、その引っ越し自体が人権を損なうという矛盾が存在するのである。だから、住宅をめぐってどんな問題が起こっているのかということを一つひとつ掘り起こして、人間の尊厳、人権を守るような住居とはどういうものかを明らかにしないかぎり、住宅問題を解決するための政策は出てこない。
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先に書いたように、健康を破壊したり、子どもの発達を損なったり、老人福祉を保障しないような現在の住居の実態を明らかにするなど、さまざまの問題を掘り起こしていくことが重要になっている。持ち家を得てみんな喜んでいると政府はいうが、欠陥住宅やローン地獄に苦しむなど、多くの持ち家は決して人間らしい暮らしの支えになっていない。そういう状態をもっと調査する必要がある。