注文住宅の契約は書類がすべてです。たとえば3000万円の家の契約をしたとして、その中身を正確にあらわす書類がなければ、先方はどんな家をつくってもかまわないということになってしまうでしょう。あなたの期待とまったく違った家ができあがっても、書類が揃っていなければもちろん文句なんて言えません。契約時の書類のうち、工事費を記載したのが見積書です。その中身が問題で、本来は単価いくらのどんな材料をどれだけ使うのか明細が示されていなければなりません。明細がないのがいわゆる「どんぶり勘定」というもの。そのまま契約してしまったら、「あれれ!こんな洗面台なの?」「ドアはこんなに安っぽいの?」などと文句を言っても後の祭り。好みのものに変更をすれば、それがどんどん追加費用となって膨らんでいきます。きちんとした見積書には、洗面台ならどこの会社の何という製品なのか、その商品番号まで書いてあります。もちろんその単価と数量もです。ということを基礎から建具まで工事全般にわたって、すべての部分の材料が特定されているのが正しい見積書。ですから、自分が希望したものがそこに入っているかどうかを契約の前にきちんと調べておけば、少なくとも材料の見込み違いによるトラブルは避けることができます。また、契約金額には何と何か含まれていて、契約金額以外に費用がかかるのは何なのか(外構や屋外配管などけっこうあります)ということも見積書をチェックすることでわかるのです。住宅が「商品化」されたせいか、見積りを本体工事一式いくらで済ませる会社が増えています。住宅を、単純な工業製品と同じようなものと考える風潮のせいでしょうか。その是非はさておき、こうした場合には明細に代わるものとして、仕上げ材や設備機器などの種類を特定した「仕様・仕上げ表」だけは必ずもらっておきましょう。さらにカタログやサンプルにも目を通し、その内容を確認しておくべきです。たとえば、「玄関ドア=アルミ製」などのあいまいな記述では材料が特定されていません。どの製品を使うのか、あらためて取り決めましょう。きちんとした契約には、あなたの側にもしっかりした態度が求められるのです。
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